My Story

2002年、日韓ワールドカップの年に留学中の夫と共に暮らすために、韓国SEOULへ渡りました。

最初の1年は語学学校と家の往復の毎日。後は家でテレビを見るだけの日々。

そんな時、韓国でできた友人から、貰い手のなくなったシュナウザーをもらいました。この子は私達に新しい風を吹かせてくれる!という想いを込めて、新(シン)と名付けました。

新と一緒に毎日色々なところへ行きました。新しい道、新しいお店、毎日たくさんの発見がありました。

ある日、突然走り出した新に引っ張られて、豪快にコケて顔を擦りむいてしまいました。そこに通りがかったギョンミさんが私を手当してくれました。ギョンミさんは同じシュナウザーを飼っている女性で、趣味も多彩、親切ですぐに仲良くなりました。

彼女には韓国料理を教えてもらったり、慣れない外国生活で困っていることを助けてもらいました。中でも、彼女の趣味であったポジャギを教えてもらったのは、その後の韓国生活を彩り豊かにしてくれました。

彼女の先生を紹介してもらい、文化センターで他のポジャギ友達を作るきっかけになり、私の語学力もあがっていったと思います。

ポジャギは韓国のパッチワークと言われています。もともと韓服を作ったあとの残った布を縫い合わせて風呂敷にしていたものがはじまりだと聞きました。私は韓国の色彩豊かで、多彩な質感の布地に心がときめいてしまいました。
 
 特に夏物の麻やオクサの透け感はうっとりしてしまいます。窓に飾るとそこが一つの絵のようでした。ソウルの狭いアパートでも四季を感じたり、風を感じます。

 私ののれんを通して、皆様が少しでも自然を感じて心がほっこりしてくれたらいいなあと、願いを込めて一つ一つ作っています。